アバターの読み込みガイド¶
ガイド情報
所要時間: 約20分 | 難易度: 初心者向け | 重要度: 必須
このページの目的: あなたのVRChatアバター(FBXファイル)をMarvelous Designerに読み込み、衣装制作の準備を完了します。
事前準備
- Marvelous Designer基本インターフェースを理解済み
- VRChatアバターのFBXファイルを持っている
- Marvelous Designerが正常に動作する
🎯 今回達成する目標¶
- ✅ FBXファイルをMarvelous Designerに正しく読み込む
- ✅ アバターのサイズとポーズを適切に設定する
- ✅ 衣装制作に最適な状態に調整する
- ✅ 読み込み設定を理解して次回以降もスムーズに作業する
📁 ファイル準備¶
ステップ 1: FBXファイルの確認¶
ステップ 1-1: ファイルの事前チェック
アバターを読み込む前に、FBXファイルの状態を確認しましょう。
確認項目:
- ✅ ファイルサイズ: 1MB〜50MB程度が正常範囲
- ✅ ファイル名: 英数字のみ(日本語は避ける)
- ✅ 保存場所: 「VRChat衣装制作/Avatars/」フォルダ内
- ✅ ファイルの完全性: 破損していない
理想的なファイル名の例:
- ✅ MyAvatar_v1.fbx
- ✅ avatar_female_base.fbx
- ❌ 私のアバター.fbx
(日本語)
- ❌ avatar file (new).fbx
(スペースと括弧)
FBXファイルについて
VRChatで使用されているアバターファイルをそのまま使用します。特別な変換や準備は不要です。
🚀 アバター読み込み手順¶
ステップ 2: Marvelous Designerでのインポート¶
ステップ 2-1: インポートの実行
- Marvelous Designerを起動し、新規プロジェクトを開く
- 上部メニューから 「Avatar」 → 「Load Avatar」 をクリック
- ファイル選択ダイアログが開きます
- あなたのFBXファイルを選択して 「開く」 をクリック
読み込みが開始されると: - プログレスバーが表示されます - 処理には30秒〜2分程度かかります - 完了するまでお待ちください
読み込み中の注意
読み込み中は他の作業をしないでください。プロセスが中断される可能性があります。
ステップ 3: 読み込み結果の確認¶
ステップ 3-1: アバターの表示確認
読み込み完了後、3Dビューポートを確認します:
正常に読み込まれた場合: - ✅ アバターが3Dビューポートに表示される - ✅ T-ポーズ(腕を水平に広げた状態)で表示 - ✅ アバター全体が画面内に収まっている - ✅ テクスチャ(服や肌の色)が正しく表示
表示の調整: 1. 「F」 キーを押してアバターを画面にフィット 2. 右ボタンドラッグでアバターを色々な角度から確認 3. 「2」 キーでシェーディング表示に切り替え
読み込み成功の確認
アバターが正しく表示され、顔や体の特徴が認識できれば成功です。
ステップ 4: アバター設定の調整¶
ステップ 4-1: 基本設定の確認
3D Object Browserでアバターの設定を確認・調整します:
Object Browserでの確認: 1. 右側下部の 3D Object Browser を確認 2. 「Avatar」 セクションにアバター名が表示されている 3. アバター名をクリックして選択状態にする
Property Editorでの設定: - Scale: アバターのサイズ(通常は1.0のまま) - Show Avatar: 表示/非表示の切り替え - Avatar Opacity: 透明度(衣装を透かして見る場合に調整)
ステップ 4-2: ポーズの調整(オプション)
必要に応じてアバターのポーズを調整できます:
ポーズ変更の手順: 1. 「Avatar」 メニュー → 「Edit Avatar」 をクリック 2. 「Pose」 タブを選択 3. 事前定義されたポーズから選択: - T-Pose: 基本ポーズ(推奨) - A-Pose: 腕を少し下げたポーズ - Natural: 自然な立ちポーズ
衣装制作には T-Pose が最適です
🔧 トラブルシューティング¶
よくある問題と解決方法¶
「FBXファイルが読み込めない」
原因と対処法:
- ファイルパスの問題:
- ファイルパスに日本語が含まれていないか確認
-
より短いパスの場所にファイルを移動
-
ファイル破損:
- 他のソフト(Blenderなど)でFBXファイルが開けるか確認
-
元のファイルを再度ダウンロードまたはエクスポート
-
バージョン互換性:
- FBXファイルのバージョンが古すぎる場合は、再エクスポートが必要
「アバターが表示されない・見えない」
対処法:
- 表示設定の確認:
- Object Browserでアバターの👁️アイコンが有効か確認
-
Property Editorで Avatar Opacity が 0 になっていないか確認
-
カメラ位置の調整:
- 「F」 キーでアバターにフィット
-
マウスホイールでズームアウト
-
表示モードの変更:
- 「2」 キーでシェーディング表示
- 「3」 キーでテクスチャ表示
「アバターが巨大すぎる/小さすぎる」
対処法:
- スケール調整:
- Property EditorでScale値を調整
-
VRChatアバターの場合、通常0.8〜1.2の範囲
-
適切なサイズの確認:
- アバターの身長が1.5m〜2.0m程度になるよう調整
- 衣装制作時の作業しやすさを考慮
「テクスチャ(色・模様)が表示されない」
対処法:
- 表示モードの変更:
- 「3」 キーでテクスチャ表示モードに
-
「4」 キーでレンダリング表示モード
-
ファイル構造の確認:
- FBXファイルと同じ場所にテクスチャファイルがあるか確認
- テクスチャが埋め込まれたFBXファイルか確認
テクスチャについて
衣装制作の基本作業には影響しませんが、最終確認時に重要になります。
✅ 完了チェックリスト¶
以下の項目が全て完了したら、アバター読み込み成功です:
アバター読み込み完了チェック
- FBXファイルが正常にインポートできた
- アバターが3Dビューポートに表示されている
- T-ポーズで正しく表示されている
- 「F」 キーでアバター全体が画面に収まる
- Object BrowserにAvatar項目が表示されている
- 基本的な視点操作(回転・ズーム)ができる
- アバターの主要な特徴(顔・体型)が認識できる
- プロジェクトファイルとして保存した
🌟 次のステップ¶
アバターの読み込みが完了しました!
次は、いよいよ既存の衣装(PZIPファイル)をこのアバターに合わせてフィッティングしてみましょう:
または、先にアバターについてより深く理解したい場合:
📚 参考情報¶
アバターファイルについて¶
FBXファイルに含まれる情報: - メッシュ: 3D形状データ - ボーン: 骨格情報(アニメーション用) - テクスチャ: 色・模様情報 - マテリアル: 材質情報
VRChatアバターの特徴: - Unity用に最適化済み - ボーンレイアウトがHumanoid形式 - テクスチャがVRChat仕様
プロジェクト管理のコツ¶
ファイル整理の推奨方法:
VRChat衣装制作/
├── Avatars/
│ ├── MyAvatar_v1.fbx
│ └── MyAvatar_textures/ (テクスチャがある場合)
├── Projects/
│ └── MyAvatar_dress_project.zprj
└── Exports/
└── (完成した衣装ファイル)
アバター読み込み完了!
お疲れ様でした!これでMarvelous Designerでの衣装制作の基礎となるアバターの準備が完了しました。次は実際に衣装を着せてみましょう!