Marvelous Designer 初回起動ガイド¶
ガイド情報
所要時間: 約30分 | 難易度: 初心者向け
このページの目的: Marvelous Designerを初めて起動し、基本的な設定と画面構成を理解します。
このガイドを始める前に
ソフトウェア確認ガイドを完了し、Marvelous Designerが正常に起動することを確認してください。
🎯 今回達成する目標¶
- ✅ Marvelous Designerの基本画面に慣れる
- ✅ 日本語メニューに切り替える(可能な場合)
- ✅ 基本的な設定を行う
- ✅ 新規プロジェクトを作成する
- ✅ 「怖くない」と感じられるようになる
🚀 初回起動手順¶
ステップ 1: Marvelous Designerを起動¶
ステップ 1-1: 起動してみましょう
- デスクトップの 「Marvelous Designer」 アイコンをダブルクリック
- または、スタートメニューから「Marvelous Designer」を検索して起動
起動時に表示される可能性があるもの:
- ✅ ライセンス認証画面: 初回のみ表示されます
- ✅ スプラッシュスクリーン: しばらく待ちましょう
- ✅ チュートリアルの提案: 後で見ることもできます
起動に時間がかかる場合
初回起動は少し時間がかかることがあります。1-2分ほど待ってみてください。
ステップ 2: 初期設定¶
ステップ 2-1: 言語設定の確認
Marvelous Designerが起動したら、まず言語設定を確認しましょう。
言語を日本語に変更する方法:
- 上部メニューバーの 「Edit」 をクリック
- 「Preferences」 を選択(または 「環境設定」 )
- 左側のリストから 「General」 を選択
- 「Language」 のドロップダウンから 「日本語」 を選択
- 「OK」 をクリック
- 再起動を求められる場合は、再起動してください
日本語対応について
バージョンによっては日本語メニューがない場合があります。その場合は英語のまま進めますが、このガイドでは両方のメニュー名を記載するので安心してください。
基本設定の調整
設定を最適化しましょう:
自動保存の設定: 1. 「Edit」 → 「Preferences」 → 「General」 2. 「Auto Save」 を有効にする 3. 「Auto Save Interval」 を5分に設定
単位設定: 1. 「Edit」 → 「Preferences」 → 「General」 2. 「Units」 を 「Metric(cm)」 に設定(日本人に馴染みやすい)
メモリ設定: 1. 「Edit」 → 「Preferences」 → 「3D Graphics」 2. 「Use GPU」 を有効にする(グラフィックカードがある場合)
設定完了
設定が完了したら 「Apply」 → 「OK」 で設定を保存しましょう。
ステップ 3: 画面構成を理解する¶
メイン画面の構成
Marvelous Designerのメイン画面は大きく4つのエリアに分かれています:
📐 2Dパターンウィンドウ(左側): - 衣装のパターン(型紙)を作成・編集する場所 - 平面的な作業を行います - 「2D Pattern Window」 と表示されています
🎭 3Dビューポート(右側): - 3Dアバターと衣装を確認する場所 - 実際の着用状態をリアルタイムで確認できます - 「3D Garment Window」 と表示されています
🛠️ ツールバー(上部): - よく使う機能のボタンが並んでいます - パターン作成、選択、移動などの基本ツール
📊 プロパティパネル(右端または下部): - 選択したオブジェクトの詳細設定 - 物理特性やシミュレーション設定
画面が小さく見える場合
各パネルの境界線をドラッグして、自分の見やすいサイズに調整できます。
基本的な視点操作を覚える
3Dビューポートの操作方法:
- 回転: マウス右ボタンドラッグ
- パン(移動): マウス中ボタンドラッグ
- ズーム: マウスホイール
- フィット表示: 「F」 キーを押す
実際に試してみましょう: 1. 3Dビューポート内で右クリックを押しながらマウスを動かす 2. マウスホイールを回してズームイン・アウト 3. 「F」 キーを押してビューをリセット
操作に慣れました!
この基本操作は今後ずっと使うので、少し練習しておくと良いでしょう。
ステップ 4: 初回プロジェクトの作成¶
新規プロジェクトを作成
プロジェクトの作成手順: 1. 「File」 → 「New Project」 をクリック 2. プロジェクト名を入力: 「練習用プロジェクト」 3. 保存場所を設定: 先ほど作成した 「VRChat衣装制作」 フォルダ内 4. 「Create」 をクリック
プロジェクト作成後の画面: - 3Dビューポートに基本的な人型(アバター)が表示される - 2Dパターンウィンドウは空の状態 - これが正常な新規プロジェクトの状態です
デフォルトアバターについて
初期状態で表示されるのは汎用的な人型モデルです。後でVRChatアバター(あなたのFBXファイル)に置き換えます。
ステップ 5: 基本的な機能テスト¶
動作確認をしてみる
シンプルな四角形を作ってみましょう:
- 左上のツールバーから 「Rectangle」 ツール(四角形アイコン)をクリック
- 2Dパターンウィンドウ内でクリック&ドラッグして四角形を描く
- 四角形が作成されたらツールを解除(「Arrow」 ツールをクリック)
シミュレーションを実行: 1. 「Simulation」 → 「Simulate」 をクリック 2. または 「スペースキー」 を押す 3. 作成した四角形が3Dビューポートに表示され、重力で落下する様子が見られます
シミュレーションの停止: 1. 再度 「スペースキー」 を押すか 2. 「Simulation」 → 「Reset Simulation」 をクリック
おめでとうございます!
これであなたはMarvelous Designerで最初の「布」を作成し、物理シミュレーションを実行しました!
🎨 インターフェースカスタマイズ¶
作業しやすい環境にする
パネルレイアウトの調整:
- ウィンドウサイズの調整:
- パネル間の境界線をドラッグして、2D/3Dの比率を調整
-
一般的には3Dビューポートを少し大きめにすると作業しやすいです
-
ツールバーの配置:
- よく使うツールが見えやすい位置にあるか確認
-
必要に応じて 「View」 → 「Toolbars」 から調整
-
色調設定:
- 「Edit」 → 「Preferences」 → "Display"
- 背景色やグリッド表示など、見やすい設定に調整
自分だけの設定を保存
気に入った設定になったら 「File」 → "Save Layout" で保存できます。
📚 基本概念の理解¶
Marvelous Designerの基本的な考え方
理解しておくべき重要な概念:
1. パターン(Pattern): - 現実の服作りの「型紙」と同じ - 2Dで作成し、3Dで形になる - 基本的な形(四角、円など)から複雑な形を作る
2. シミュレーション(Simulation): - 布の物理的な動きを計算する機能 - 重力、風、衝突などが考慮される - リアルタイムで結果を確認できる
3. アバター(Avatar): - 服を着せる人型モデル - 後でVRChatアバターに置き換える - 服のフィット感を確認するために重要
現実の服作りとの関係
Marvelous Designerは現実の服作りをデジタル化したツールです。型紙作り → 縫製 → フィッティングという流れは同じです。
✅ 完了チェックリスト¶
以下の項目が全て完了したら、基本的なセットアップは終了です:
初回起動完了チェック
- Marvelous Designerを正常に起動できた
- 言語設定を確認した(日本語または英語)
- 自動保存と基本設定を行った
- メイン画面の4つのエリアを理解した
- 3Dビューポートの基本操作(回転・ズーム)ができる
- 新規プロジェクトを作成できた
- 四角形を作成してシミュレーションを実行できた
- インターフェースを自分好みに調整した
🔧 よくあるトラブル¶
「シミュレーションが動かない」
対処法: 1. パターンが作成されているか確認 2. 「Simulation」 → 「Simulation Properties」 でGravity(重力)が有効になっているか確認 3. グラフィック設定を下げてみる
「画面が崩れている・見えない部分がある」
対処法: 1. 「Window」 → 「Reset Layout」 で初期レイアウトに戻す 2. ディスプレイの解像度とスケール設定を確認 3. グラフィックドライバを最新版に更新
「操作がうまくいかない」
対処法: 1. 「F1」 キーでヘルプを表示 2. 「Ctrl + Z」 で操作を取り消し 3. 「File」 → 「Recent Projects」 で最近のファイルを再度開く
🌟 次のステップ¶
おめでとうございます!Marvelous Designerの基本的な操作に慣れました。
次は、より詳しいインターフェース操作と基本概念を学びましょう。
または、すぐに実践に移りたい場合は:
素晴らしいスタートです!
最初のハードルは越えました。ここからが本当に楽しい部分です!不明な点があれば、いつでもよくある問題と対処法を参照してください。